【婚活ストーリー】「俺、そんなにダメですか?」お見合いが決まらない32歳男性の本音
(2025年10月25日更新)

正直、婚活を始めたときは、ここまで苦戦するとは思っていなかった。
俺は32歳。
仕事は安定していて、見た目も“普通”。
自分で言うのもなんだけど、性格も真面目なほうだと思う。
結婚相談所に登録して、プロフィール写真もプロに撮ってもらって、自己紹介文だって一生懸命考えた。
――でも、まったくお見合いが決まらない。
申し込んでも、返ってくるのは「お断り」の通知。
申し受けも数えるほど。
正直、想像以上にキツい。
「何がダメなんだろう」
「俺、そんなに魅力ないのかな」
そんな言葉が頭の中をぐるぐる回る。
相談したのは、カウンセラーの一言から。
ある日、思い切って担当カウンセラーに聞いてみた。
「僕、何かまずいことしてますかね?」
彼女は少し笑って、優しくこう言ってくれた。
「A男さんが悪いわけじゃないですよ。でも、ちょっとだけ“届いてない”部分があるかもしれませんね。」
届いてない、か…。
そこから、二人でプロフィールを見直した。
写真は少し真面目すぎて堅く見えるかも。
自己PRがスペック中心で、“人柄”が伝わりにくい。
申し込む相手が、やや条件が偏っている。
お見合いがなかなか決まらない日々が続いて、思い切ってプロフィールを見直してみた。
まず気づいたのは、写真。
表情が硬くて、なんだか真面目すぎる印象…。
「誠実さを伝えたい」と思っていたのに、逆に近寄りがたく見えていたかもしれない。
次に、自己PR。
仕事や趣味、年収など“条件”ばかり書いてあって、自分の人柄や価値観はあまり伝わっていなかった。
「スペックは分かるけど、どんな人か分からない」と思われていたのかも。
そして、申し込み相手の傾向にも偏りがあった。
つい理想像に近い人ばかり選んでいて、「この人と合うかどうか」ではなく、「条件が合うかどうか」だけで判断していたように思う。
たしかに、思い当たる節はあった。
「自分をよく見せなきゃ」と思いすぎて、肝心の“自分らしさ”が抜け落ちていたのかもしれない。
自分を少しだけアップデートしてみた
それから、写真を撮り直した。
スーツ姿のキメ顔から、笑顔の自然体な一枚へ。
自己紹介も、「趣味:映画鑑賞」だけじゃなく、「休日にカフェでゆっくり過ごす時間が好き」など、少しずつ自分の言葉で書き直した。
申し込みのときも、テンプレじゃなくて、「笑顔が素敵だと思いました」などと一言添えるようにしてみた。
そして――
少しずつだけど、お見合いが成立し始めた。
婚活に必要なのは、スペックだけじゃなかった。
この経験で気づいたのは、婚活って、自分を良く見せる場所じゃないってこと。
もちろん、第一印象や条件も大切。
でもそれ以上に、「どんな人なのか」「どんな人生を一緒に歩みたいのか」が伝わるかどうか。
そこが、相手に“会ってみたい”と思ってもらえるかどうかの分かれ道になるんだ。
そこに心が動くからこそ、
「会ってみたい」と思ってもらえるんだと思う。
今、もし壁にぶつかっている人がいたら、
お見合いがなかなか決まらないと、「自分が否定された」ような気持ちになるかもしれない。
でも、そうじゃない。
婚活は、タイミングとご縁と、ほんの少しの“伝え方”で変わる世界。
今の自分を責めるより、
「もっと自分らしくいられる方法はあるかな?」って、少しだけ立ち止まってみるのもいいと思う。
俺もまだ婚活の途中だけど、焦らず、誠実に、自分と向き合いながら進んでいきたいと思っている。
きっと、出会うべき人にはちゃんと届く。
そう信じて、もう一度前を向いてみよう。